魯迅箴言日記 2021/11/03 粥にする天長節の小豆飯(明治32年、1899年)

 今日は11月3日、水曜日、文化の日、祝日です。選挙も終わり、部屋の整理整頓を行います。今日からさらに気分一新、温恭良倹譲のひとつひとつをかみしめて生きていきます。

 論語魯迅箴言漱石と子規、プルトニウム資本論日課として勉強しながら、小説を書き、川柳を詠む、こんな充実した日々はない。

 今日の子規歳時は、「粥にする天長節の小豆飯(明治32年、1899年)」です。

 

 読書;

 ①遊牧の人類史ー構造とその起源(松原正毅)1942年生まれ、国立民族学博物館名誉教授。遊牧社会論専攻。

 遊牧は、農耕と並ぶ現生人類の古い生活様式のひとつである。遊牧は、群れをなす習性をもつ有蹄類と共生しながら、そこから算出する乳や毛、皮、肉などの利用を基盤に移動性に富んだ暮らしをいとなむ生活様式である。

 ②ヌシー神か妖怪か(伊藤龍平)1972年、北海道生まれ。國學院大學准教授。伝承文学専攻。

 この国の河川沼沢に、どれほどの数のヌシ(主)たちが身を潜めているのだろうか。日本の河川の数、35485.湖沼の数、12725。ヌシとは、長いあいだ同じ所に棲み続けて、巨体となった生物のことである。

 ③巷の空(野口富士男)1911年、東京生まれ。1993年、呼吸不全で死去。「徳田秋声傳」毎日芸術賞。「わが荷風読売文学賞。「かくてありけり」読売文学賞。「なぎの葉考」川端康成文学賞。「感触的昭和文壇史」菊池寛賞

「梅のが莟をむすぼうとする季節である。まだ十分に寒い。明治ももうよほど終りにちかい、三十九年の浅春であった。」

 ④謎ときサリンジャーー「自殺」したのは誰なのか(竹内康浩・朴舜起)竹内;1965年、愛知県生まれ、アメリカ文学者、北海道大学大学院教授。朴舜起;1992年生まれ、北海道大学大学院博士課程。

「バナナフィッシュにうってつけの日」というあまりにも有名なJ・D・サリンジャーの作品は、一発の銃声で締めくくられる。

 ⑤村上春樹謎とき事典③(根本治久)

 村上小説が世界中で普遍的に読まれている理由は、その魅力的な比喩表現にある。

 本を、彼はいつもまるで蠅が蠅叩きを眺めるように物珍しそうにのぞききんだ。

 口もとには出来立ての氷山でさえ心を許しそうな温かい微笑が浮かんでいた。

 彼女の「とてもたくさん」という表現は、広い野原に見渡すかぎり生えているクローバーを想起させた。

 比喩の分類、①直喩;彼はライオンのようだ、②隠喩;彼はライオンである。③換喩;私はトルストイを読んでいる。④空から白いものが降ってきた。