今日の論語一日一章「志於道、據於徳、依於仁、游於藝」

 今日は7月12日金曜日です。朝からの雨が、だんだんに激しくなってきています。これでは高校野球も順延でしょう。明日の青高対大湊戦は明後日に順延されれば、明日は平舘の小水力発電を見学できそうです。竜飛のウィンドパークも一緒に見学してきます。雨が野球の応援と全労済の地区共済会の研修への参加を可能にしてくれました。怪我の功名とでもいうのでしょうか。


 今日の論語一日一章は、第7篇「述而第七」の第6章「志於道、據於徳、依於仁、游於藝」(道に志し、徳に拠り、仁に依り、藝に游ぶ)です。
 これの原文はこうです。
 「子曰、志於道、據於徳、依於仁、游於藝」
 また読み下し文はこうなります。
 「子曰はく、道に志し、徳に據り、仁に依り、藝に游ぶ。」
 さらに、中国語簡体表記はこうなります。
 「子曰,志於道,據於德,依於仁,游於艺。
  Zǐ yuē, zhì yú dào, jù yú dé, yī yú rén, yóu yú yì。」
 ここで、この章の日本語訳はこうです。
 「孔子が曰はれた。人が人として日々行うべきものが道である。これを知って心が必ずこれに向かうならば、邪道に惑うようなことはない。道を行って心に悟り得たのが徳である。徳を執り守って失わなければ、常に心が道に叶って、一日一日と徳が進歩するものである。私欲が全く尽きて心の徳が完全になくなったのが仁である。仁に依りついてはなれなければ、いかなる場合にも道に外れることがなくなる。道に志し徳に拠り仁に依れば学問の根本が確立したのであるが、更に藝に游ぶときは、事々物々の道理を窮めて、日常の務めを十分に尽くし、本心を失うようなことがなくなる。」
 この章の語句・語彙の解説はこうなります。
 志す;本心が物に向ってゆくことです。
 拠る;執り守ることです。
 依る;違わないことの意です。
 游ぶ;玩んで心に楽しむことです。
 藝;道や徳や仁が事物行為の上にあらわれたもののことです。例えば礼楽射御書数のごときものをさしています。
 この章は、学問修行の順序を示したものです。
 学問は志を立てるのが第一です。道に志せば心が常に正しくて他に向かわない。徳に拠れば道を心に得て失うことはない。仁に依れば徳性が常に働いて私欲が行われなくなる。藝に游べば小さな物も遺さないで、動くにつけ息(やす)むにつけ、徳性を養うものである。学者はこの四つにおいて、前後の順序も誤らず、軽(藝)重(道、徳、仁)の次第を失わなければ、内からも外からも日々絶え間なく工夫が用いられ、道理の中に従容自適して、たちまち自ら知らぬうちに聖賢の域に入るものであるといいます。(朱子による)