2011-12-01から1ヶ月間の記事一覧

早いもので今日で2011年は終り

私は去年の12月30日夜11時過ぎ、這う這うの体で家に辿り着いた。三男が歩いて新青森駅まで迎えに来てくれた。長春より青森の方が雪が多かった。初めて新幹線に乗って、仙台から2時間15分で着いた。仙台空港から仙台駅までの間、空港線に乗った。新…

「世間にはいわゆる閑事など存在せず」が今日のテーマ

今日の箴言は、「天下本旡所謂閑事」です。 「天下本旡所謂閑事、 只因為力没有这許多遍管的精神和力量、 于是便只好抓一点呢? 自然是最和自己相関的、・・・」 すなわち、 「世間にはいわゆる閑事(どうでもいいこと)など存在せず、 ただあれこれ首を突っ…

「孝弟而好犯上者、鮮矣」について

今日は、『論語』学而第一の第二章について紹介します。 「有子曰、其為人也、孝弟而好犯上者、鮮矣、不好犯上而好作亂者、未之有也、君子務本、本立而道生、孝弟也者、其為仁之本興」 「有子が曰わく、其の人と為りや、孝弟にして上を犯すことを好む者は鮮…

『詩経』と『万葉集』について

孔子は8歳のころから詩経を学んでいる。漂泊の哲人・孔子が最初に学んだ詩経と万葉集との関連について、白川静の「詩経」から紹介したい。「歴史がその黎明をむかえること、かがやかしい古代歌謡の時代があった。歴史はその歌ごえとともにはじまる。『リグ…

大江健三郎の「『魯迅箴言』に寄せて」

今日は、大江健三郎が「魯迅箴言」に寄せた一文を紹介しよう。 「 魯迅の小説・エッセイの一篇、一篇は、世界の近代、現代の散文の王である。その一行、一行を選びとれば、最良の詩集となる。 私が森のなかの村から都市の学校に向かう朝、母親が黙って魯迅の…

チェルノブイリ原発のオオナマズ

2002年の7月にチェルノブイリ原発を訪れ、あの1986年4月26日の核暴走した原子炉を覆う石棺をみてきた。事故から16年経過して崩れかかった石棺をどうするのかウクライナ政府の重大な課題であった。16年経っても凄い量の放射能が検出されていた。事故はいま…

魯迅はあの紹興酒で有名な紹興の生まれ

「世界竟是这么广大,而又这么狭窄, 穷人是这么相爱,而又不得相爱; 暮年是这么孤寂、而不安于孤寂」 「世界はこんなにも広く、しかもまた、こんなにも狭い。 貧しい人々はこんなにも愛し合いながら、しかもまた、愛し合えずにいる。 晩年はこんなにも孤独であ…

「君子不重則不威」とは

今日は、論語の学而第一その八を引用しよう。 「子曰、君子不重則不威、学而不固、主忠信、無友不如己者、過則勿憚改」 「子の曰わく、君子、重からざれば則ち威あらず。学べば則ち固ならず。忠信を主とし、己れに如かざる者を友とするなかれ。過てば則ち改…

魯迅の『故郷』

今日は魯迅の『故郷』の冒頭を紹介しよう。 「私は厳寒のなかを、二千余里離れた、二十余年ぶりの故郷へ帰った。 季節は真冬だった。そのうえ、故郷に近づくにつれて、空も薄暗くなってきて、冷たい風が船の中に吹きこみ、 ヒューヒューと鳴った。苫のすき間…

青森公立大学と地方財政

市役所で1年2カ月働いてみて、地方自治体がいかに財政でがんじがらめになっているかつくづく感じたものだ。何をするにつけ、財政の裏付けがあるか、それが問題となって、先に進まないことが往々にしてあった。市役所の中に地方財政を専門に学んできた人が…

クリスマスイヴはひとり静かに

昨日は新幹線で八戸に行き、会議が終わった後の忘年会で「八海山」の純米大吟醸を呑んできました。浅石先生が差し入れてくれた持ち込みの酒です。冷で呑みましたが、とてもうまかったです。コクのある清水のような味でした。鴨鍋、鮪刺身、握り鮨、茶碗蒸し…

「道千乗之國」の法こそ日本に必要

孔子の「論語」の学而第一の五に「道千乗之國」がある。 「子曰、道千乗之國、敬事而信、節用而愛人、使民以時、」 「子の曰わく、千乗の国を道びくに、事を敬して信、用を節して人を愛し、民を使うに時を以てす。」 金谷治の訳は以下の通り。 先生がいわれ…

1881年9月25日

1881年9月25日、魯迅(周樹人)は中国浙江省紹興に生まれた。今年は生誕130年周年であった。私は7月14日北京の魯迅記念館を訪れた。そこで、中国北京の「生活・読書・新知」書店と日本の平凡社の合同編集による生誕130周年記念出版の中日語訳「魯迅箴言」を…

北狄357号の「城ヶ倉大橋」を読んでください

北狄357号に載せた「城ヶ倉大橋」は、自分なりによく書けたと満足している。本当は、裁判記録としてノンフィクションとして遙に出すつもりだった。そっちの方は、100枚を超えていた。 それを小説じたてにして、33枚にまとめた。1月12日、午後6時か…

水曜会の忘年会

朝七時過ぎに起きて、顔を洗い、新聞三紙をとりこみ、布団を上げ、二階の書斎でケーブルテレビで「カーネーション」を観る。居間のBSが降り積もった屋根雪のため、観ることができないためだ。7時45分、車庫前の雪を片付ける。7時53分、三男を送る。…

巧言令色の次は、剛毅木訥

昨日は、「巧言令色、鮮し仁」をとりあげた。つまり、中野孝次の表現を借りれば、「ことば上手で弁舌さわやか、表情は(人)当たりがよくて、にこやか、といった人間で、仁なる者はまずいない」ということだ。 これは現代においても、よくあてはまる。 今日…

2011年12月20日

今日は、午後6時半から「大慶びの会」(棟方清隆、千葉慶三、奈良岡慶三、笹田隆志)の4人会の忘年会だ。昨年帰国して、2月に会ってから、何かと忙しくて会っていなかった。慶三が二人いるので、慶が三つ上に一つ、下に二つで造語して読みを大慶び(おお…

巧言令色と政治家

孔子の論語の学而第一の三に「巧言令色」の節がある。 「子曰、巧言令色、鮮矣仁、→子の曰わく、巧言令色、鮮なし仁」 日本語に訳すとこうである。 孔子先生がいわれた。 「ことば上手の顔よしでは、ほとんど無いものだよ、仁の徳は。」 ここで、仁とは孔子…

我が家のアイドル 横浜の晴仁君

横浜にいる次男のところの晴仁君4歳の写真をブログの写真に借用した。なんともかわいい孫だ。 さて、今日の魯迅箴言は、 「世界如此广大」 「世界はこんなにも広い」 世界がこんなにも広いと実感したときが二度ある。 一度目は、長男がロサンゼルスにいたと…

青森は大雪、仙台は好天気

昨日は、忘年会が二つ。新米持参で専業農家の親戚が年納めの挨拶に来訪。話題はいずれも、3・11大震災と原発事故と近頃の生活実態。原発事故のメルトダウンによる水素爆発が陸海空へ甚大・膨大・莫大な放射能汚染と15万人の避難者をもたらした。日本経済が破…

今日の魯迅箴言

「世界決不和同死、希望在于将来的。」 「世界が私とともに滅ぶことはあり得ず、希望は将来に在る。」 たしかに世界が私とともに滅ぶことはあり得ないかもしれないが、私が世界とともに滅ぶことはあり得る。 3・11福島第一原発事故から9カ月たち、1号機…

今日から始まる日記風私小説

今日から個人ブログを開始しました。これを日記とします。日記のような私小説です。

はじめまして

ブログをはじめました! コメント大歓迎です。 これからどうぞよろしくお願いします!

北狄357号発行される

早くも北狄357号が刷り上がった。8日に「城ヶ倉大橋」の初校を終えたばかりの北狄12月号が午前中に届いた。 同人の小野誠二、倉谷広隆、宰木陽二、石沢武、秋村健二、青柳隼人の小説のほか、佐々木英明が詩を投稿している。 佐々木英明の「女体モデル」は彼…

「さよなら夜のライオン」の校正を終えて

正味丸二日間で、遙54号に掲載予定(明年1月16日発行予定)の小説「さよなら夜のライオン」の校正を終えた。あまりに訂正、字句修正、挿入文が多く、編集長の金澤先生には申し訳ないと思いながらも、いい作品としたいという思いが、自分の能力のなさを知…

北日本文学賞に来年は応募したい

富山県の北日本新聞社が北日本文学賞をやっている。30枚以内の短編で受賞作には100万円がもらえる。選者は宮本輝ひとりだ。新聞社の選考は四次までで、最終候補作数編の中から選者がひとりで受賞作を決める。選者の思い入れが強い文学賞だ。 かつて、友人…

中野孝次の論語

小説家の中野孝次は2002年に「中野孝次の論語」という本をだしている。この本は2007年第11刷まで版を重ねたロングベストセラーである。しかし、この本より凄い本が来年3月にでる。「孔子-漂泊の哲人」だ。 人類の最高の教師である孔子の思想・言説を孔子の…

学而時習之(学びて時にこれを習う)

孔子先生が言われました。 「学んでは、適当な時に、おさらいをする。これは、いかにも心嬉しいことだよ。だって、そのたびに理解が深まって、向上していくのだから。だれか友だちが遠いところから訪ねて来る、これもいかにも楽しいことだね。同じ道について…

「城ヶ倉大橋」を脱稿しました。

11月30日、東京から家に戻った私は、部屋を整理した。この40日あまり、孔子にかかりっきりだった。その合間に、「さよなら夜のライオン」を書き、「城ヶ倉大橋」を途中まで書いてきた。 30日の夕方から再び「城ヶ倉大橋」にとりかかった。そして、1日になっ…