おしゃれな青柳さん

 「上海に降る雪」の青柳隼人さんに会った。青柳さんは私が長春にいた間も折に触れてアクセスしてくれた数少ない人であった。
 青柳さんは県庁在職中もおしゃれで、いつもきちんとした英国風紳士にみえた。青柳さんとは、3年10カ月の大学学長補佐の役職を退いてから初めての再会であった。
 バスが遅れ、20分も遅刻して新青森駅の待合ロビーに着いたとき、黒いベレー帽に黒のコートに黒ズボンといういでたちに目を瞠った。そのオシャレなことといったらなかった。微妙に揺れ動く中年の男女の恋模様を描いた彼の作品を思い出したのだった。コートを脱いだチェックのセーターもまたみごとであった。
 約1時間半楽しく語らい、再会を約して別れた。彼からいただいた三浦哲郎の文学散歩ガイドマップを手に。