5人で合評会盛会 351号にむけダッシュ

北狄350号合評会は4月11日(日)午後3時より千成寿司で始まった。しかし、3時に間に合ったのは、秋村健二さんひとり。倉谷広隆さんの姿はない。10分に石沢武さんが登場。びっくり仰天した。石沢さんは病気入院加療中と思いきや、元気な姿を見せた。倉谷さんが現れてのは、合評会を3人で始めた30分過ぎだった。最後に参加したのは、小野允雄さん。秋村、笹田、倉谷の3作品を中心にそれぞれ合評を行った。秋村さんの作品については、「高校の同級生6人をちゃんづけで呼ぶのはどうか、私以外の5人の友は多すぎ、せいぜい3人が限度でないか、良ちゃんの自死を遺影の写真で確信する過程でもっとしかけがあってもいいのでは、等々」沢山の指摘があった。笹田の作品については、「途中、神の視点で書かれているのは違和感がある、鈴木豊についてもっと丁寧にかくべき、私がからむ前段と後段はいらないのではないか」との指摘がなされた。また、倉谷さんの「北狄の原風景」については未津きみさんの三島由紀夫らの好評価に驚き、昭和40年代から現在までの北狄の群像とその歴史についても書くべきだとの要望が出された。合評は、宰木さんの「山門セミナー」や青柳隼人さんの作品、についても論評を加えた。6時を過ぎ、倉谷さんと石沢さんが帰った後も、7時過ぎまで秋村、小野両氏の会話は尽きなかった。とくに、小野さんが北狄に連載した「患者を生きる」が中央の出版社から刊行されることが決まったことが小野さんから報告され、3人でお祝いした。とにかく、4時間を超える合評会を極めて盛会に終えることができた。楽しい合評会だったが、石沢さんは命がけで書き続けると宣言し、小野さんもエッセー風の作品を書くと言ってくれた。倉谷さんも351号に執筆を約束してくれた。