はたして中国は大国か

私がいる大学は長春市の郊外の浄月区にありますが、さほど広くない東西のキャンパスに1万人を超える学生が寮生活を送っている民団大学です。国立大学でもないし、国立大学だか、実際は省や市から資金を出してもらっている大学とも違い、今では完全に民間団体として、理事会の名のもとに(もちろん党や政府から役員が派遣されている)、学生からの学費ですべてが運営されている大学なのです。
中国では何事においても数が多いのです。すべて日本人の感覚より1ケタ大きいのです。それでいて、物価や賃金は5分の1から10分の1なのです。しかも、中国の3%ともいわれる富裕層だけでも4千万人もいるのだから、日本の人口の約3分の1が億万長者ということになるわけで、資本主義がそうした人たちを対象にものを売りつけようとするのは当然です。しかし、残りの97%は圧倒的に貧乏なのです。そのことを考えてみると、いつも本当に中国は大国なのか、と考えてしまいます。