急いては言葉を選ばない

今日の魯迅箴言は、第6章「読み・書き・考え・行動する」の第110節「『急不择言』的病源」(「急いては言葉を選ばない」ことの病源は)である。
 「『急不择言』的病源,
并不在没有想的工夫,而在有工夫的时候没有想。」(『華蓋集』「ふと思いついて(十一)」1925年、魯迅44歳)
“Jí bù zé yán” de bìngyuán,
Bìng bùzài méiyǒu xiǎng de gōngfū, ér zài yǒu gōngfū de
shíhou méiyǒu xiǎng。.
 これの日本語訳はこうだ。
 「『急いては言葉を選ばない』ことの病源は、
  考える暇がないからではなく、暇があっても考えないことにあ
る。」
 
ここで、魯迅は「急いては言葉を選ばない」ということは、暇があるのに考えないことの言い訳にすぎないのだ,と言っている。
 今日の語句・語彙はこうだ。
 急ぐ;Jí急(物事を早く成しとげようとか、目的地に早く到着しようとかする。せく)
 選ぶ;zé择(二つ以上のものの中からこれと思うものを抜きとる。抜擢する。選択する。えらむ)
 言葉;yán”言(意味を表すために、口で言ったり字に書いたりするもの。語。言語)
 病源;bìngyuán病源(病気の原因となるもの)
 工夫をこらす;xiǎng de gōngfū想的工夫(いろいろ考えて良い方法を得ようとすること)
 ではなく;Bìng bùzài并不在(そこにあるのではなく)
 にある;ér zài而在(そこにある)