ゆきのまち幻想文学賞

 今年は正月に二つの文学賞に応募しました。最初は、恒例となっている「第24回ゆきのまち幻想文学賞」です。毎年、1月20日締切のこのわが町を代表する文学賞へ、想像力の乏しい私ですが、自分の創作意欲をかきためるためと、10枚という短篇に集中力を高めて書くことから正月を始めることにしています。かれこれ10年になるでしょうか。これまで一度も大賞どころか、入選も佳作もありません。正直にいうと、予備審査さえ通過したのは、一度しかありません。友人たちも皆、「お前の力なら何度出しても無駄だ」と忠告してくれますから、私としては一年の創作事始めのつもりで毎年書いているので、気になりません。それで、今年は『河童風呂』という掌編を書いて出しました。40年ぶりで訪れた山間の温泉宿を舞台に、露天風呂に現れた小学校時代の友人の化身である河童との再会のことを書きました。
 2月28日に予備審査通過の手紙が届いたときのうれしさは、自治労文学賞の受賞のしらせのときと同じでした。大賞はもちろん、入選、佳作とならなくとも、今年の最初の関門をくぐったような気がし、希望の灯りがともったように感じました。本審査の結果発表は、13日の夜のようですが、私の気持はもう9月末締切の「第3回東奥文学賞」に向け、ひた走っています。
 もう一つは、「労働者文学賞2014」でした。北狄に発表した『ねぶた師平蔵』を50枚に書き直して1月30日に出しました。