今日の魯迅と論語

今日の魯迅のことばは、「世間にはいわゆるどうでもいいことなど存在せず、ただあれこれ首を突っ込む気力も力もないため、あるひとつだけをつかまえて関わるのである。なぜ、その一つなのか?それが自分と、もっとも関わりが深いから・・・・」です。
 魯迅は、世間にはどうでもいいことなどないのだが、人々はその全部に首をつっこむわけにはいかないため、自分にもっとも関わりが深いことだけに関わるのだといっています。青森市民にとっても今議会で話題になっていることはどれもどうでもいいことなどありませんが、それらのすべてに首をつっこむ気力も力もないため、自分に最も関わりの深いことだけに興味を持つのだ、と魯迅は教えています。
 アウガ問題でいえば、市がアウガから求められている27千万円の返済猶予をことわって、返済を迫れば、たちどころにアウガは資金ショートしてしまし、倒産が現実のものとなるでしょう。そうしたとき、アウガに働く魚市場関係者、テナント従業員、市民図書館・男女共同参画プラザの職員600人が働く場をなくしてしまいます。市と議会が膝をまじえて、アウガ再生の方向性を議論し合うべきときでしょう。ですからアウガに関わっている人たちにとって、最大の関心事はやはりアウガの問題です。
 今日の孔子論語子路篇第5節にある「子曰く、詩三百を誦するも、これに授くるに政を以てして達せず、四方に使いして専り対うること能わざれば、多しと雖も亦なにを以て為さん」です。
 ここで孔子は、「士の教養に必要な『詩経』三百篇の詩を暗記していても、いざ政治をまかせてみるとろくな成果もあげられず、四方の国に使節として派遣されても、自分独りの判断でことに当ることができないのでは、教養などいくら多くあっても何にもならぬではないか」といっているのです。