雨が止みましたが、すこし寒いので、今日は一日、家で仕事をすることにしました。二階の書斎には石油ストーブがあり、午後の二時からスイッチを入れました。秋がひと雨ごとに深まっていきます。まさに勉強の秋、小説の秋です。三内丸山に棲む精霊たちが私にそう声をかけてくれています。
「由我造出来的酸酒,当然应该由我自己来喝干。」
これの日本語訳はこうです。
「私によって作られた酸酒は、当然、私によって飲み干されなくてはなりません。」
ここで、魯迅は、自分が酢酸を発行させて作った酸っぱい味のする酢酸の酒は、当然自分で飲み干すつもりだと言っています。つまり、自分のまいた種は自分で刈り取る、覚悟と同じで、自分が作った苦くて酸っぱい酒は、ひとにのませるのではなく、自分でそれを飲み干す核ができているといっているのです。これは前に出てきた箴言、「私はいつも他人を解剖しているが、しかし、それより多く、もっと容赦なく自分自身を解剖している」と言っているのと、ほぼ同じ内容と言えます。
今日の語彙・語句はこうです。
造る;造zao
られる;出来chulai
酢;酸酒suanjiu
当然;当然
しなければならない;应该yinggai
自己;自己ziji
飲み干す;喝干hegan