同人誌「裸木」について

 詩人の津秋俊平さんから同人誌「裸木」が送られてきました。津秋さんのシルクロードの残日の詩が載っていました。いい詩だと思いました。わかりやすくて、感動の浪がつたわってきました。砂漠に落ちる夕日の素晴らしさは見た人でないとわからないでしょう。
 私も四方山のない平原の長春で、真丸い夕日が真っ赤になってはるかかなたの地平へ沈んでいくのをみたとき、一日の有限とはかなさを感じたものでした。
 裸木には「孔子 漂泊の哲人」の作者である竹川弘太郎さんも執筆していました。そのなかには、広川さんがいかにして論語にかかわってきたかが書かれていましたし、座右の書の一つとして太宰治の「津軽」をとりあげて、しかも太宰と論語の関係についても「津軽」のなかで書かれてあるということを初めて知りました。
 裸木のほかの小説はまだ読んでいませんが、津秋さんのシルクロードと広川さんの「津軽」の論語の関わりを知れて、とても興味深く感じたものでした。