北狄360号の合評会も終わりました。あとは、11月25日締切の361号への執筆が待っています。361号には50枚くらいの作品を丁寧に書いてみたいと思っています。
今日の論語一日一章は、第2篇「為政第二」の第12章「君子不器」(君子は器ならず)です。
この章の漢文原文はこうなります。
「子曰、君子不器。」
これの読み下し文はこうなります。
「子曰く、君子は器(き)ならず。」
ここで、中国語簡体表記はこうなります。
「子曰,君子不器。」
この章の日本語訳はこうなります。
「孔子は言った。人格の完成した人は、器物が唯一つの用にだけ通用するものとは違い、何事にも応ずることができるものだ、と。」
ここで、語句・語彙の解説をします。
君子;ここでは、人格の完成した人のことを言っています。
器(き);道具、道具はその用に供する唯一つの役に立つだけである。例えば、船は車の代りに陸上を運転させることはできない。車は船の代りに水上を進行することはできない、ということを表しています。
この章は、君子は一芸一能を守るものではないことを述べています。つまり、君子は広く事物の道理を窮めているので、何事にも応じることができるのだ、と言っているのです。