今日の論語一日一章「其為人也、發憤忘食、樂以忘憂」

 今日は7月24日水曜日です。21日が私の誕生日で、参院選の投開票日。22日が土用の丑の日。23日が高校野球の決勝戦。この3日間はいろんなことがありました。今日はヤマセで朝方は肌寒い感じでしたが、おだやかな天気になっています。空は曇っています。午前5時45分過ぎですが、円相場は1ドル99円45銭です。共同通信の7月22.23日に実施した世論調査によれば、内閣支持率は6月の調査に比べ、11.8ポイントさがり、56.2%となったという。当然というか、遅すぎる気もします。これから、3年間はゆっくりと日本は奈落の底へ堕ちて行く気がします。最近の日本人には叡智という品格が感じられません。残念なことです。表面的な言辞に揺り動かされて、現実をしっかり直視する能力に金属疲労が見られるからです。危機管理に関する感性の管束が破断する日も近いのかもしれません。

 さて、今日の論語一日一章は、第7篇「述而第七」の第18章「其為人也、發憤忘食、樂以忘憂。」(其の人となりや、憤りを発して食を忘れ、楽しみて以て憂ひを忘る)です。
 この章の原文はこうです。
 「葉公問孔子子路子路不對。子曰、女奚不曰、其爲人也、發憤忘食、樂以忘憂。不知老之將至云爾。」
 また、読み下し文はこうなります。
 「葉公孔子子路に問ふ。子路対えず。子曰はく、『女(なんじ)奚(な)んぞ曰はざる、「其の人となりや、憤りを発して食を忘れ、楽しみて以て憂ひを忘る。老いの将に至らんとするを知らず、爾(しか)云ふ」と。』」
 さらに、中国語簡体表記はこうです。
 「叶公问孔子子路子路不对。子曰女奚曰不曰,其为人也,发愤忘食,乐以忘憂。不知老之将至云嬭。
  Yè gōng wèn kǒngzǐ yú zilù, zilù bùduì. Zǐ yuē, nǚ xī bù yuē, qí wèi rén yě, fāfèn wàng shí, lè yǐ wàng yōu. Bùzhī lǎo zhī jiàng zhì yún ěr。」
 ここで、この章の日本語訳はこうなります。
 「葉公が孔子の人物を子路に問うた。子路はなんと思ったか、これに対(こた)えなかった。孔子子路に曰われるには、『汝はなんでこう曰わなかったのか。「その人となりは、事物の道理を研究してわからないと、何とかして知ろうとして、憤りを発して食事をすることも忘れてしまい、事物の道理がわかると、楽しんで憂いのあることも忘れてしまいます。このように一心に学を好んで年の老ゆるのも知りません。このような人物に過ぎません。」と。』」
 この章の、語句・語彙の解説はこうです。
 其の人となり;孔子の人物のことです。
 憤りを発す;心の奮い起ることです。
 爾(しか)云ふ;言うべきことはこのようであるという意味です。
 この章は、孔子が自ら己の学問に熱心なことを述べたものです。葉公は楚の葉県の長の、沈諸梁という人です。公というのは僭称のことです。
 子路が対(こた)えなかったのは、葉公には孔子の人物は解るまいと思ったのか、あるいは孔子の人物は容易に言い表すことができないためであろうと思われます。