敗走の殿軍(しんがり)は困難

 今日は5月6日、振り替え休日で連休最後の日です。今朝は6時に起き、二階の書斎をすこし整理して、朝一番で小説をすこし書きました。昨日、青柳隼人さんから図書新聞の書評で北狄369号(昨年12月25日発行)に載せた「鎌先温泉」がとりあげられていると教えていただきました。この作品は、河北新聞と文芸同志会通信で紹介されたことがありますが、図書新聞にも書評が載ったことで意を強くしたのでした。

 今日の子規歳時は、
 薔薇の画のかきさしてある画室哉 (1899年、明治32年5月6日)
 「あるとき付折の話に、一つ二つの花などを画いて絵にするには、実物より大きい位に画かなくては引き立たぬ、という事を聞いて嬉しくてたまらなかった。俳句を作る者は殊に味ふべき教である。」(墨汁一滴)

 今日の魯迅箴言は、箴言63です。
 中国的人们,
  遇见带有会使自己不安的朕兆的人物,
  向来就用两样法;
  将他压下去,或者将他捧起来。
  Zhōngguó de rénmen,
  yùjiàn dài yǒu huì shǐ zìjǐ bù'ān dì zhènzhào de rénwù,
  xiànglái jiù yòng liǎngyàng fǎ;
  jiāng tā yā xiàqù, huòzhě jiāng tā pěng qǐlái.
「中国の人々は、自分を不安にさせる兆しのある人物に出会うと、これまで二つの方法を用いてきた。相手を抑えつけるか、ないしは相手を祭り上げるか、である。」

 今日の論語は、論語6-15(巻第三 雍也第六篇 15章)です。
 子曰、孟之反不伐、弄而殿、將入門、策其馬曰、非敢後也、馬不進也、
 Zǐ yuē, mèng zhī fǎn bú fá, nòng ér diàn, jiàng rùmén, cè qí mǎ yuē, fēi gǎn hòu yě, mǎ bù jìnyě,
「子曰わく、孟之反、伐(ほこ)らず。弄(はし)って殿たり。将に門に入らんとす。其の馬に策(むちう)って曰わく、敢えて後(おく)れたるに非ず、馬進まざるなり。」
 孟之反;魯の大夫で、功を誇らない人だと孔子は評した。このとき、紀元前484年、孔子69歳。魯は斉に敗れた。敗走の殿軍は最も困難だといわれる。
 伐;伐 fa ここでは④の意。
 ①木などをきること。「伐採・濫伐」
 ②罪人を責めること。敵を討つこと。「誅伐・征伐・討伐」
 ③斬ること。殺すこと。「斬伐・殺伐」
 ④てがら。功績をほこること。「功伐」
 弄;弄 nong
 もてあそぶこと。なぐさみにすること。ほしいままにすること。「玩弄・愚弄・翻弄・弄舌」
  殿;殿 dian  ここでは、②の意。
 ①宏壮な家屋。高貴な人の住む家、または社寺などの建物。「殿堂・御殿・仏殿」
 ②軍のあとおさえ。しんがり。「殿軍・殿後」