1月20日、鼻たれる小僧の父がする鼾

 今日は2019年1月20日、日曜日です。昨日、5時半過ぎに伊丹から長男が青森空港へ到着しました。まっすぐ川よしへ行き、翔たちと合流して、大人5人と隼君とで鰻を食べました。とてもやわらかく、甘く芳ばしいうな重でした。周は日本一おいしいし、ロスではとても食べられないと感動していました。
 8時過ぎに皆で家に戻り、神戸からのお土産だというチーズケーキを5人で食べました。翔たちは9時には家に戻って行きました。隼君の眠る時間だということです。
 周とはいろんな話をしました。1月3日に40戸が入居するアパートの1棟を50万ドルで購入(コープ形式)し、30年ローンでアパートの株やら共益費、固定資産税等で毎月30万円(2800ドル)が引かれているとのことです。周は昨年、監査法人を辞め、CPAの資格をもって日系のセルロイド関係の上場企業のアメリ現地法人経理担当として就職しました。すでに日本国籍のまま永住権は取得しているものの、市民権(アメリカ国籍)がないと米国でのビジネス活動には何かと支障があるようで、昨年秋に米国籍の取得申請をしたようです。市民権を得られれば、参政権を得て、大統領選挙に参加できるというのです。アメリカに生まれただけで両親の国籍に関係なくアメリカ国籍の3人の孫は、いまはアメリカと日本の2重国籍ですが、20歳にはどちらかを選択しなければならないそうです。3人の孫はおそらくアメリカ国籍を選択するというのです。今回、専業主婦の嫁だけは、日本国籍を残したまま、永住権で市民権の申請はしないというのです。
 仮に周の市民権が認められた場合、アメリカでは2重国籍は認められるのに、逆に日本では、2重国籍が認められないために、アメリカで仕事をもち実際に生活する以上アメリカ人を選択するというのです。仮にアメリカから日本に帰国せざるを得なくなった場合、再度、日本国籍に復籍することが可能とのことでした。
 日本人の私の実子でありながら、日本国籍を捨て、アメリカ国籍を取得して、アメリカ人になってしまうというのは、時代の流れ、国際化の時代とはいえ、複雑な気持です。
 ただ一つ一致したのは、これからはガソリン車と原子力エネルギーの時代ではないということでした。その意味で、日本は時代の流れについていっていないということです。
 周と二人、午前10時に鶴亀温泉へ行き、温泉につかりながら2時間も話をしました。これからは、日本の経営者とアメリカの経営者の間に立って、バイリンガルとして財務会計の仕事を続けるということです。
 結局、周は3時5分の羽田便で東京へ戻り、そのまま7時の羽田発ロス行きの便で帰ることになりました。
 あわただしい2日日間でしたが、こんどいつ会えるかわからないだけに、少し寂しい別れとなりました。

 今日の子規歳時は、「鼻垂れの子が売れ残る寒哉」です。
 僕の今日の川柳は、「鼻たれる小僧の父がする鼾」です。

 今日の魯迅箴言は、箴言No20「且介亭雑文・憶韋素園 Qiě jiè tíng záwén/yì wéisùyuán jūn  且介亭杂文/忆韦素园君 「韋素園君を憶う」」です。
 文人的遭殃,
  一瞑之后,
  言行两亡,
  于是无聊之徒,
  谬托知己,
  既以自衒,
  又以卖钱,
  连死尸也成了他们的沽名获利之具,
  这倒是值得悲哀的。

 Wénrén de zāoyāng,

 yī míng zhīhòu,

  yán háng liǎng wáng,

 yúshì wúliáo zhī tú,

  miù tuō zhījǐ,

 jì yǐ zì xuàn,

 yòu yǐ mài qián,

 lián sǐshī yě chéngle tāmen de gūmíng huò lì zhī jù,

 zhè dǎoshì zhídé bēi'āi dì.

 文学者の不幸は、
 生前に攻撃を受けたり冷遇されたりすることではなく、
 ひとたび瞑目して後、
 言行ともに亡び、
 そこでろくでもない徒輩が、
 みだりに知己であったと称して、
 あれこれとあげつらい、
 自家広告をした上に、
 売って金にし、
 屍までもが彼らの名を売り利を獲るための道具となってしまうことであり、
 これこそが悲哀に値するものなのである。