5月27日、芍薬の衰へて在り枕もと

 今日は5月27日、月曜日です。妻を伴って、県立中央病院へ車ででかけました。朝、8時に家を出て、県病には8時25分に着きました。救命センターへ3日続けて通い、診察券ももらっていることから、新看ではなく再来です。泌尿器科の診断を前に、血圧を測定し、血液検査、超音波診断の結果、妻だけでなく私も医師の前に呼ばれました。尿道には問題がないが、右腎細胞に腫瘍があると医師は言い、しかも良性ではなく、悪性であると。つまり、腎細胞癌であると断言しました。さらに、午後にCTスキャンを行い、転移がないかも調べるという診断だった。妻は覚悟はしていたとはいえ、ショックを受けたようであった。私も一挙に気分が落ち込んでしまった。まことに、後悔先にたたず、であった。医師は、午後にCTスキャンと行うことと、腎細胞癌の手術の日程は最短の8月8日にしたいと判断を迫った。妻も私もうなづくしかなかった。CTと血液検査に3日ほどかかるため、30日に再度、診察すると言った。さらに、血糖値が高く、境界型の糖尿病のため、内分泌科の診断も受けるように言われた。手術前に血糖値を下げる必要があるからということだった。
 検査がおわり、3時過ぎに私たちは暗い気持で家路についた。仕事を終え、三男が家に寄ってくれた。30日の午前中だけ休暇をとって病院へ来ることになった。長女と次男とはラインで話したが、娘は泣いていた。ロサンゼルスの長男もメールで心配の様子で、手術前に帰国すると言ってくれた。
 今日の子規歳時は、明治35年の句です。病床でシャクヤクの絵を描いて句も詠んだのです。
 今日の魯迅箴言は、箴言133です。
 泥土和天才比,
  当然是不足齿数的,
  然而不是坚苦卓绝者,
  也怕不容易做;
  不过事在人为,
  比空等天赋的天才有把握。
  这一点,
  是泥土的伟大的地方,
  也是反有大希望的地方。
 土を天才に較べたら、
 むろん比較にも何もなるものではないが、
 よほど我慢強い人ではなければ、
 その土になることすら、なかなか難しいでしょう。
 しかし、人にその意志さえあればできることであって、
 懐手して天賦の天才をもっているよりは、確実性がある。
 この点こそ、土の偉大なところであり、
 またかえっておおいな希望をもてるところでもある。