40年前のことを思い出しています

 私は40年前に中国文学者で魯迅の翻訳家であった竹内好に会った。2月25日魯迅北京博物館に行って、竹内好のことを思い出したのだった。
 竹内好は1910年に生まれ、1977年に亡くなった。竹内に会ったのは、1970年と翌71年の二度きりであった。竹内に東京に出てきて、中国文学をやらないかと薦められた。決心がつかない私は、いつしか竹内のことも、魯迅のことも忘れていた。
 それが竹内好の生誕百年の2010年に長春の大学の日本語教師に行くことになり、中国のことが俄かに身近になった。そして、去年、今年と二年続けて北京の魯迅博物館を訪れて、本気で中国語を学ぼうという気になった。
 三月から中国語の教材を一から学び始めた魯迅箴言をちゃんと原文で読めるようになりたいと思い、他の小説を読もうと思っている。