魯迅「阿Q正伝」1

 今日から魯迅阿Q正伝を読み始めます。一日、一段落ずつ進めていきます。
 
 魯迅著『阿Q正傳』
 
第一章 序
 
 我要给阿七做正传,已经不止一两年了。但一面要做,一面又往回想,这足见不是一个‘立言’的人,因为从来不朽之笔须传不朽之人,于是人以文传,文以人传---究竟谁靠谁传,渐渐的不甚了然起来,而终于归结到传阿Q,仿佛思想里有鬼似的。
 
 上記の日本語訳はこうです。
 
 わたしが阿Qのために正伝を書こうと思い立ったのは、もはや1年や2年前のことではない。しかし、一面で書こうと思いながら、一方ではまた気がひるむ。これをもってしても、私が「不朽の言」を立てる人ではないことがわかるというものだろう。というのは、従来から、不朽の筆は、不朽の人の伝記を書くもの、と相場が決まっているからである。かくて、人は文によって伝えられ、文は人によって伝えられる、――となると、いったい誰が誰の力で伝えられるのか、だんだんはっきりしなくなってしまうのだが、それでも結局は、阿Qの伝を書くことに落ち着いた。どうやら、頭の中に何か物の怪にでもつかれているのかもしれない。