仙台は春

 昨日は天気が良かった。仙台はほんとうに春の陽気だった。若者、とりわけ若い娘たちのはつらつとした姿に圧倒された。駅の雑踏のなかでも、地下鉄の車内にも、春の気配が横溢していた。
 これからは日一日と陽気が春めいてくるはずだが、若人の方が待ち切れずにはちきれているのだ。
 もうすぐ三月、卒業・退職と別れの季節だ。二月の下旬はその前の最後のジャンプの瞬間なのだろう。気持ちと同じように身体までが空中遊泳しているようだ。ふわふわと陽気につられて浮遊する想いがつたわってくる。
 新幹線で新青森駅に着いたとき、隼の緑色の新車両もプラットフォームに姿をみせていた。青森駅に向かうように乗換で奥羽線におりたとき冷たい風が頬をつたわり、一気に冬に戻ったようだった。
 青森と仙台、新幹線開通で2時間弱でつながったが、青森は朝夕はまだ春にはまだほど遠い気がした。