今日は一月最後の土曜日

 大雪に見舞われている青森は近所の人たちが悲鳴をあげているくらい雪と向き合って生活している。一人暮らしの老人世帯は大変だ。とくに病気をかかえ、半ば寝たきりに近い要介護者は悲惨で深刻だ。とくにここ数日の冷え込みは厳しい。石油がなくなれば終わりだ。水道も凍結する。そうすると食事どころか、水も飲めない。トイレも流せないということになる。
 餓死凍死者が出ないことを願う。わずかな年金も減らされ、家族もそれぞれ窮地にあるとすれば、離れた肉親に頼ることもできない老人たちは、死んでいくよりしょうがないのだろうか。毎朝、家の前の雪かきをして、向かいの家の屋根の雪が軒下と重なったのを見るにつけ、我が家は女房と三男がいるからまだいいと思ってしまう。助けたくても助けられない、助けてほしくても助けてもらえない、そんなもどかしさが、いまの大雪と震災後の落ち込んだ街の雰囲気の中で蔓延している。
 この冬、何人の人が雪の害(屋根の雪下ろしで転落、除雪中に流雪溝に落ちる)で亡くなり、負傷したことだろうか。いま、日本人は震災に負け、雪に負けている。自然に勝つことは容易ではないが、負けないように克つ工夫と知恵が求められている。
 為政者が率先して汗をかき、みずから範をたれることなくして、市民が落ち込んだ気持を奮い起してたちあがることはないのではないか。