13日には「母のベレー帽」ができあがる

 北狄にこれから書く小説は、成都の物語、天津の物語、そしてニューヨーク物語で、いずれも異郷から日本や青森のことを眺めた国際的な視野で書く恋愛小説だ。勿論、タブーとしてきた肉体的なつながりについても書くつもりだ。
 4月13日の青森ペンクラブの総会までに刷り上がる予定の会誌には母のことを書いた「母のベレー帽」(16枚)がエッセーとして集録されているはずだ。中には写真も2枚入っている。一枚は生前のベレー帽をかぶった写真。もう一枚は25年前に酸ケ湯温泉の前で家族を撮った写真だ。撮ったのは私なので、私以外の家族6人が写っている。皆、若くて、幼い。あのころは、金はなかったが、最高に楽しい日々だった。