福放射性廃棄物(核のゴミ)をどうするのか?

 
Q6-4.放射性廃棄物(核のゴミ)をどうするのか?
小泉純一郎元首相や細川護煕元首相が声高に「原発ゼロ」を叫ぶのは、日本には原発で生じた使用済み核燃料の最終処分場がないからです。自国の原発から出る使用済み核燃料を再処理して高レベル放射性廃棄物をガラス固化して最終処分する方法を検討しているのは、フランスとイギリス、それに日本だけです。イギリスもすでに再処理工場を廃止しています。あとの国は、アメリカをはじめすべての国は、使用済み核燃料を放射性廃棄物として最終処分することにしています。しかし、いずれの国もフィンランドを除いて最終処分場がきまっていません。世界で唯一、放射性廃棄物の最終処分場を建設しているのが、フィンランドオンカロです。フィンランドは国土全体が花崗岩の岩盤上にあり、オンカロ最終処分場は首都ヘルシンキから南西部に位置するオルキルオト島に立地しています。このように中心地から遠く離れた地震の全くといってない地下水の流入もない離島の岩盤の地下400メートルに4万平方mの坑道掘り、そこに2基分の原発放射性廃棄物を最終処分して、100年稼働させ、300年間管理するという計画で、2020年から操業開始だということです
一方、地震大国の日本では使用済み核燃料の最終処分場はいまだに決まっていません。低レベル放射線廃棄物の処分場があり再処理工場の建設中の六ヶ所村のある青森県は最終処分場にしない確約を政府と締結しています。すでに日本には六ヶ所村再処理工場の貯蔵プールに3千トンの使用済み核燃料をはじめ、各原発サイトにある貯蔵施設等に1万9千トンが保管貯蔵されています。
また、すでに廃炉が決まっている9基(商用原発7基と動力試験炉JPDRと新型転換炉ふげん)の原発と運転可能な原発50基の廃炉にしたあとにでる放射性廃棄物の処分場の問題も浮上しています。それに、再稼働すればまた使用済み核燃料などの最終処分するあてのない放射性廃棄物がどんどん貯まっていくのです。
仮に再処理工場が本格操業しても、そこから発生する高レベル放射性廃棄物ガラス固化体や海外から再処理委託して返還された高レベル放射性廃棄物ガラス固化体(120リットル容器1367本)、他にも247本、さらに高レベル放射性液体廃棄物404mの最終処分場すら決まっていないのが実情なのです。