今日の論語一日一章は、第4篇「里仁第四」の第12章「放於利而行、多怨」(利に放りて行へば怨み多し)です。
これの漢文原文はこうです。
「子曰、放於利而行、多怨。」
また、これの読み下し文はこうなります。
「子曰く、利に放りて行へば怨み多し。」
さらに、これの中国語簡体表記はこうです。
「子曰,放於利而行,多怨。」
次に、この章の日本語訳はこうなります。
「もし何事も利によって行えば人を害するから、人から怨みを受けることが多い、と。」
この章の語句・語彙の注釈はこうです。
放(よ)る;依るに同じです。
怨み多し;多く怨みを受けることをいいます。
この章は、人の利によることを戒めたものです。
己の利益ばかりを考えて他人の利益を尊重しないで怨みを受ける人は世間にいくらもあるということです。