今日の論語一日一章「黙而識之、学而不厭、誨人不倦」

 7月8日月曜日です。今日は夕方に佐々木英明、古川壬生と会うことになっています。

 さて、今日の論語一日一章は、第7篇「述而第七」の第2章「黙而識之、学而不厭、誨人不倦」(黙して之を識し、学んで厭かず、人を誨へて倦まず)です。
 この章の原文はこうです。
 「子曰、黙而識之、学而不厭、誨人不倦、何有於我哉。」
 また、読み下し文はこうなります。
 「子曰はく、黙して之を識(しる)し、学んで厭かず、人を誨(をし)へて倦まず、何(いづ)れか我に有らんや。」
 さらに、中国語簡体表記はこうです。
 「子曰,默而识之,学而不厌,诲人不倦,何有於我哉。
Zǐ yuē, mò ér shí zhī, xué ér bùyàn huìrénbùjuàn, hé yǒu yú wǒ zāi。」
 ここで、この章の日本語訳はこうなります。
 「孔子が曰はれた。事物の道理を開いて、これを口に出さないで心のうちに留めておいて忘れないこと、学を好んで厭くことがないこと、人を誨えて倦まないことだ。わしは自ら反省してみるのに、まだこの三つのうちもいずれも出来ていないのだ、と。」
 この章の語句・語彙の解説はこうです。
 黙して之を識(しる)す;黙して識すとは、言わないで心の(うち)に存することをいいます。ここで、識は記すの意味です。之は道理のことを指しています。
 この章は、孔子が道を望んでまだ見ない心をあらわしたものです。謙遜の辞(ことば)です。
 識(しる)すのは、人が我と同じく悟り得ることを欲するのであります。