5月23日、須磨の灯か明石のともし鵑(けん)

 今日は5月23日、火曜日です。今日は何とか8時半には出発したいと思います。女房が東京へ発った翌朝、「おふくろの眼鏡」を踏み割ってしまいました。だれもいない一階の客間に蒲団を移し、南向きの明るい洋間で起きた上がった瞬間、足もとがふらつき、枕元の眼鏡を踏んでしまったのでした。幸い、2009年まで使っていた眼鏡がありましたので、おふくろの眼鏡はこわれたまましまっておくことにしました。
 女房が戻って来て、蒲団をもとの私の部屋に戻し、襖越しに女房の寝息を聞きながら眠ったのは良かったですが、朝起きてさあ出かけるという時に、背広をとりかえて万年筆と手帖を移し換えようとした途端、手からモンブランが落ちて床面に落下して、胴体から真っ二つに割れたのでした。
 心機一転、新しい気持で、背広にネクタイを締めて出かけようとした矢先でした。そんなわけで、ミュンヘンで20年前に650マルクで買ったモンブランをそのまま壊れたままにするわけにもいかず、開店時間にあわせて成田本店まで修理の話を聞くために自転車を走らせたのでした。結局、見積もり依頼だけで6千円もかかり、見積もりが出るまで三カ月、修理ができるまで六カ月かかるそうで、現在の市価9万8千円のモンブランをそのままにするわけにもいかず、しかたなく依頼したのでした。あきまでゆっくりまつことにします。

 今日の魯迅箴言365日は、箴言53です。
 帮闲,在忙的时候就是帮忙,倘若主子忙于行凶作恶,那自然也就帮凶。但他的帮法,是在血案中而没有血迹,也没有血腥气的。 
 Bāngxián, zài máng de shíhòu jiùshì bāngmáng, tǎngruò zhǔzi mángyú xíngxiōng zuò'è, nà zìrán yě jiù bāngxiōng. Dàn tā de bāng fǎ, shì zài xuè'àn zhōng ér méiyǒu xiějī, yě méiyǒu xuèxīng qì de.
 幇間は、忙しい時には幇忙――忙しさを手伝う。もしも、主人が人殺しをやるのに忙しい場合には、むろん人殺しの手伝いもやる。だが彼の手伝いの仕方は、人殺しをしても血の跡を残さず、血なまぐさい臭いもないことである。