中国の祭り

イメージ 1  中国には日本の夏祭りのような祭りはないらしい。私の知る限りでは、旧暦の正月の春節、10月1日の国慶節くらいで、旧暦8月15日の中秋節にしても、祭りといえるかどうかあやしい。
 学生たちに、青森のねぶた祭の写真をみせて、ねぶた囃子にあわせて踊ってみせたら、みんなびっくりした顔で目をまるくしていた。
 大学生はみな寮に入れられ、なかば学生指導という名目で監視されている。入学当初の軍事教練や朝と夕方の自習も強制的だ。単位に影響する。学生の6割以上が共産主義青年団のメンバーであることから、皆従順で真面目であり、政府に反抗したり、学生を煽動したりすることは許されない。
 学生たちは皆、良い子であり、可哀そうなくらい従順だ。何となく、学生たちは我慢を強いられ、卒業後の就職も自分で探さなくてはならない。大学は進学や就職について何も面倒は見ない。学生たちがみな自主的に自前で探すというシステムとなっている。
 長春は中国では名だたる自動車製造の町である。新規の採用者は、完全に指定校制となっていて、吉林大学か東北師範大学にしか入社試験要項は示されない。毎年、長春では7月の中旬に自動車新車博覧会が開催される。会場はどのパビリオンも超満員で、モデルが新車を紹介しすぐその場で商談も行う。最大の会社の一汽自動車のなかでは、トヨタの車が人気だった。そこの入社試験を受けられるのは、たった二つの大学だけである。4年生の1学期の半ばには、学生は会社説明会に出かけていき、そこで面接試験を受ける。そして、1週間から10日の滞在(上海、北京、大連等)ののち合否は大学に戻ってから聞く。春節後の2学期から4年生は授業がないので、就職探しに奔走するのだ。大学には学生部も就職課もないので、すべて学生の自助努力でやらねばならない。
 部活もなく、エネルギーを発散する場もない、中国の大学生は本当にかわいそうである
 写真は、北京動物園のカバである。