チェルノブイリ原発のオオナマズ

 2002年の7月にチェルノブイリ原発を訪れ、あの1986年4月26日の核暴走した原子炉を覆う石棺をみてきた。事故から16年経過して崩れかかった石棺をどうするのかウクライナ政府の重大な課題であった。16年経っても凄い量の放射能が検出されていた。事故はいまだに収束をみていなかった。原発から5キロ離れた原発労働者の街だった人口5万人弱のプリピヤチ市は廃墟と化し、人っ子一人住んではいなかった。4万5千人が27日にプリピアチから避難した。事故後1週間で30キロ圏内の9万人が避難している。
 チェルノブイリ原発は事故を起こした4号機を除く、1から3号機は、2000年まで操業が続けられ、訪問時は停止中だが、その時点まで燃料は炉内におかれたままだいうことだ。チェルノブイリ原発で働く労働者は、30キロ圏外にある新しい街スラブチチ市に労働者の住宅を建設したのだ。労働者の通勤は電車だ。ウクライナのスラブチチからベラルーシの国内を通って、ふたたびウクライナチェルノブイリ原発に働きに行くのだ。
 私は毎日、福島第1原発の爆発した1号炉から4号炉までの4基の原発が今後どうなるのだろうか、気になってしようがない。特に、1号機から3号機までの核燃料がどうなっているのかである。そんなわけで、いまから9年前のチェルノブイリ原発の見学のことがよく思い出されるのだ。
 1986年のチェルノブイリ原発事故により、約14万人の人が避難されられた。事故から5年後、ソ連は崩壊し、チェルノブイリ原発の近くはウクライナベラルーシとロシアにわかれた。
 このときで忘れられないは、ドニエプル川か水を引いた原発の脇にある池に見た、オオナマズだった。人間ほどの大きさで、丸い顔と白いひげが見えた。
 福島でも原発のそばに大きな池があれば、そこに大きなナマズがきっといるはずだ思う。