魯迅阿Q正伝 第1章 序 第8段落目

 6月の中旬になって、天候がすぐれません。日中は、雨か曇りで、湿度も高くなっています。
 
 魯迅阿Q正伝」の第1章 序の第8段落目です。
 
 私がいささかもって自分で安心できることは、「阿」という文字だけは非常に正確で、絶対にいい加減のこじつけという欠点はもっていないことで、これだけはその道の識者の前に持ち出すことができるのである。そのほかのことになると、すべて浅学の私には詮索不可能のことである。ただ希望するのは、「歴史癖と考証癖」のある胡適之先生の門人たちが、将来あるいは幾多の新しい手がかりを見つけ出してくれられることである。ただしその頃になると私のこの『阿Q正伝』は恐らくもう消滅してしまっているであろう。