萍(うきくさ)

 今日は3月11日、忘れられない日です。

 今日の子規歳時は、

 萍や池の真中に生ひ初むる (1893年、明治26年3月11日)

 常盤会時代、子規らの文学熱に対して佃一子らが反対し、学生の身で小説や詩歌俳句に心を寄せるのはけしからぬ、粛清のため正岡らを一掃すべしと唱え、ホコ先は文学界の鳴雪にまで及んだということです。萍(うきくさ)。

 今日の魯迅箴言は、箴言7です。
 

「无窮的遠方、无数的人僴、都和我有関。
  我存在着、我在生活、我将生活下去、
  我開始覚得自己更切実了、…(『且介亭雑文末編』「“これも生活だよ”…」1936)
  Wú qióng de yuǎnfāng, wú shǔ de rén xiàn, dōu hé wǒ yǒu guān.
Wǒ cúnzàizhe, wǒ zàishēnghuó, wǒ jiāng shēnghuó xiàqù,
  Wǒkāishǐ jué de zìjǐ gèng qièshíle,
 
 日本語に訳すとこうです。
「無窮の彼方、無数の人々すべてが私とつながっている。
  私は存在し、私は生活し、私は生きつづける。
  私は自分をより一層、切実(みぢか)に感じはじめた・・・」
 自分の存在を意識し、世界をみつめ、身の周りに注意をはらい気づかうことによって、自分は目覚めることができ、生きつづけることができる、そう魯迅はいっているのでしょうか。